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ハイブリッド・ドラム ELECTRONIC セットアップ編
2025.07.25
エレクトロニック・ミュージックといえば、多くの人がリズム・マシンによるビートを思い浮かべるかもしれません。しかし実際には、そういった打ち込みのサウンドであっても、ライブではドラマーがリアルタイムで演奏している場面が数多く見られます。ステージ上に電子ドラムのセットが並ぶこともありますが、最近では、アコースティック・ドラムに電子的な要素を組み合わせた「ハイブリッド・ドラム」のスタイルが主流となりつつあります。
ドラム・サウンドを強化する
アコースティック・ドラムをエレクトロニックな質感に変えるために、ドラマーたちは多様なアプローチを試みています。たとえば、スネアにミュートをかけたり、シンバルやシェーカーのサウンド、あるいはホワイト・ノイズなどを取り入れることで、プリプロダクションの段階でエレクトロニックな雰囲気を演出できます。こうした音色をアコースティック・ドラムと組み合わせることで、エレクトロニック・ミュージックのライブにおいても、ドラムセットならではの存在感を活かしつつ、サウンドを効果的に演出することが可能になります。
TRサウンドを取り入れる
エレクトロニック・ミュージックにおいて最も象徴的なサウンドといえば、Rolandのリズム・マシン、TR-808やTR-909の音を思い浮かべる人が多いでしょう。ハウスやヒップホップ、ドラムンベースなど、さまざまなジャンルでこれらのTRサウンドは今なお重宝されています。代表的な808のキックや909のクラップといった音色も、ドラム・トリガーをバス・ドラムやスネアに取り付け、音源モジュールにつなぐことで手軽に取り入れることができます。あとは普段通りアコースティック・ドラムを叩くだけで、TRサウンドを活かしたライブ演奏が可能になります。
ドラム・セットの拡張
多くのドラマーにとって、アコースティック・ドラム本来のサウンドだけで表現したいという思いは自然なものでしょう。しかし、ライブで厚みのある音や一体感のあるサウンドを実現するためには、マイクのセッティングやPAによるサウンドの補正が不可欠です。そこで、電子ドラムのパッドをアコースティック・キットに追加し、音源モジュールと組み合わせることで、通常のドラムセットでは表現できない個性的でインパクトのあるサウンドを作り出すことができます。Anne-MarieのドラマーであるOli Wisemanは、ハイブリッド・ドラムを駆使して、スタジオ音源に匹敵する高品質なサウンドでのライブ演奏を可能にする手法を紹介しています。
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